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スタジオ・ペイジ
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2008.5月 「復 活 劇」 早いもので、もう5月。あちこちで見かけるツツジの花が 綺麗です。このところ天気にも恵まれ、軒並み夏日が観測さ れており、地域によっては早々と30℃を超える気温を記録し た所もあるようです。 しばらく好天が続くというので、昨日は数か月振りに洗車 をしたのですが、普段使用するアイテムが綺麗になると、気 分も新鮮ですね。 先月のDiaryでお話ししましたレスポールのリペアは、お 蔭様で無事完了し、既に夜な夜な弾き始めています。 このホームページにも画像をいくつか掲載しましたが、我な がら満足度の高いジミー・ペイジ レスポールに仕上がった と自負しています。出来上がった自分のギターは、眺めてい るだけで楽しい時間を過ごす事ができますが、ピカピカのレ スポールというのも見た目に違和感があるので、これから存 分に弾き込んで、味わいのある楽器にして行こうと思ってい ます。 ただ、楽器は仕上がったものの、問題はこれからです。 しばらくギターを弾く事から遠ざかっていたため、左手の指 は動かない、右手は弦を空振りする、弾きたいと思う曲は忘 れている…、とてもまともに弾ける状態ではありませんでし た。仕舞いには、「このギター、こんなに重かったっけ?」 と、自分の体力の衰えを棚に上げる始末です。 演奏を楽しむ事はおろか、練習と呼べる内容は先のまた先、 「まずはリハビリだな…」と、気分的に落ち込みました。 話は少し以前の事となりますが、スタジオ・ペイジのお客 様の中に、喉を潰してしまったボーカリストの方がいらっし ゃいます。透き通るくらいクリアでありながら、強力なハイ &ロングトーンが武器の女性ボーカリストだっただけに、喉 を傷めたご本人の落ち込みようは相当なものでした。以前の 声とはまるで別物のハスキーボイスを聴いた私も、流石に可 哀想で悲しくなりました。 しばらくスタジオでお会いしない月日が続き、「もう歌う事 はやめてしまうのかな…」と心配していましたが、そのお客 様はそれで終わる事はありませんでした。 歌えない間は曲作りを進めながら、地道に声を出す事を諦 めず、見事な復活を遂げて戻って来てくれました。しかも、 発声法や呼吸法に関して基本的なフォームを一から見直し、 日々実験と検証を何度も何度も繰り返す事によって、元通り どころか、喉を潰す前よりも格段にグレードアップした「確 実な声」を手に入れての凱旋だったのです。更に、歌唱にお ける一つの方法論を築き上げ、そして現在は、「喉に負担を かけない、効率的かつ安全な歌唱方法」を研究しつつ、同様 な経験で苦しむ後輩達や、人前で声を出す事そのものに苦手 意識を持ち、悩む人達の相談にも乗れるよう、体勢を整えつ つあります。もちろん、ご本人自らが今も歌い続けている事 は、言うまでもありません。 腕に大怪我をしてしまったドラマーの方もいらっしゃいま す。全身を使うドラムという楽器を演奏する上で、プロとし ては致命的な箇所の故障であるばかりか、日常生活にも支障 をきたす程の身体的な不具合を背負う事になってしまったそ のお客様も、普通なら引退や転職を考えるところかもしれま せんが、それを理由に現役を退きはしませんでした。 約半年間の医学的な治療と先の見えないリハビリに耐え、 スタジオ・ペイジでの個人練習を再開し、楽器の練習や音楽 の勉強だけでなく、無駄のない手足の動きと力の入れ方に着 目するという観点に始まり、人間の骨格や筋肉等、人体の構 造にまで研究の幅を広げて行きました。そして、身体的、技 術的な回復はもちろんの事、繊細さと力強さを兼ね備えたプ レイと、音楽的に魅力的な音色(ねいろ)を会得しました。 そのお客様が元気に演奏しているシーンを以前テレビで拝見 しましたが、その時は正直、目頭が熱くなりました。 仕事のためにどうしても必要な事、或いは、自分が生きる 理由と言えるほどまでに大好きな事ができなくなる辛さは、 味わった事がある人にしかわからないと思います。 こうして見事に立ち直ったお客様には、本当に頭が下がりま すし、その底力と情念の凄ささえ感じます。今一度、心から 復活を讃え、「おめでとう」と申し上げたいです。 挫折は、人生において誰でも何度か直面する試練なのかも しれませんが、諦めない姿勢は、自分だけが元気になれると いう事に留まりません。その人に関わる周囲全ての人に、大 きな勇気を与える事でもあるのです。 だから「高が楽器、高がギター」などと、私もここで負け たくありません。 60歳を超えてなお、ギターを弾き続けるジミー・ペイジ御大 や、こうした素晴らしいお客様に負けないよう、以前の状態 に新たな要素が加わった自分になれるよう、私も精一杯努力 を重ねて、そして、いつか誰かしらに勇気をあげられるよう な人になりたいと思っています。 |
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スタジオ・ペイジの メンテナンス 姿形あるがゆえに いつかはこわれる… この摂理と向き合って 自然の前では小さな 人間にできること それは、愛着が深まり 味わいは増しても、 機能は決して 失わせたくない お客様が気持ちよく 安心してご利用 下さいますように… スタジオ・ペイジは そんな信条のもと、 メンテナンスを 行なっています |


| DIARY スタジオ・ペイジ オーナーの 日記のページ 仕事・音楽・楽器・車・社会情勢… スタジオの毎日から |